スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Dream Quest 本編部外 証の章1

18.jpg

シベリア某所
人が立ち入る事も無いような極寒の地にひっそりと建てられた真白な建物があった。
表向きは人類資源研究所と言う名の半民間企業で、人類増加による食糧や酸素不足、二酸化炭素の増加など近未来に起こるべく危機を脱するための研究と言う事で幾つかの国が支援金や補助金を提供している。
その建物の地下では白衣の研究員が慌ただしく動きまわっていた。
「ヴァーユ様がまもなくコールドスリープから帰還されます」
「機関準備完了!バイタルサイン良好、カプセル内温度上昇、酸素量、圧力共に異常無し」
「カプセル内温度15度、バイタルサイン良好、体温の自然上昇、血圧上昇は正常範囲内です」
「覚醒抑圧剤投与、カプセル内温度上昇、16、17…」
その頃…別室の巨大なモニターが幾つも置かれた指令本部のような部屋では奇妙な男性2人が話をしていた。
銀髪に白い長衣の参謀風の男性が卓上のモニターを見ながら、ここのトップらしき人物に語りかける。
「ヴァーユが戻ってきたようですね、こちらに呼びますか?」
「ヴァーユか…探し物が見つかったとは思えんが念のために後で報告をさせよ!それよりアカシャの様子はどうなっている?」
「アレまだ受胎2月目という所で成長としてはまだ3cmほどの生き物ですが、既に脳や臓器は程度出来上がり機能し始めているようですね…そろそろ成長加速プログラムを実行させますか?」
「そうだな…適当な大きさになった頃にクローンを3体ほど予備に作って保管しておけ!」
「保管…でよろしいので?」
「そうだ!アレに使えそうな新しい遺伝子はまだ手に入っていない…アレには是非とも試してみたいものがあるのでな…」
「デジャスはいかがいたしましょうか?最近命令違反が目に余るとプリトが手を焼いているようですが…」
「捨てておけ…プリトには引き続き高等生物の探索とそれらが形成している世界の所在の調査を急がせろ…そうすればいずれ必ずデジャスも必要になるであろうからな」
「わかりました。後…地上班から2、3、気になる報告が…」
「地上班から?」
「はい。アメリカの軍事施設を調査したところ、裏で軍事的な利用目的で何か動いているらしいとの事でしたが、そこに関わっているのは魔術関係者を首謀とする組織のようです」
「魔術関係者?魔術結社か?…あやつらは常に政治や戦争の裏で動いてるのだ、特に珍しくもあるまい!?」
「それが…そこに本物の夢魔が関与していて現実に影響を与えている可能性があるとの事です」
「本物の夢魔がコチラにいるだと?そんなものの存在はあり得ん!夢魔の正体については特に詳しく調べさせろ!その飼い主についてもな…念のため組織のメンバーを調べてリストを作っておけ!」
「はい。それと…アメリカの軍事利用に留まらず、幾つかの国では戦闘訓練や戦闘要員の洗脳などを闇で請け負っている組織があるらしいのはわかっていましたが、それに対抗して組織を取り締まり必要ならば壊滅させようとする組織が本格的に動き出したようです」
「ふん…どのみち裏の関係者がらみであろうが…地上ですらギャングもヤクザもマフィアも犯罪も…どれ1つ無くす事も減らす事もできないくせに…向こうで一体何ができるというのだ…笑止な」
「どういたしましょうか?」
「こちらから手を出して、わざわざ存在を知らしめてやる必要は無かろうが…もしコチラの動きが少しでも知れているようならば、プリトに言ってデジャスに始末させてもよいが…あくまで隠密にな!?他に何かあるか?」
「はい。特にはありませんが、最近では観光や遊戯目的での開発などを手掛ける小企業と、そこに属する客という者達が増えているようです。特に問題の無い一般人ばかりのようですが、プリト達が不用意に接触してしまう可能性があり、その場合どのように対処すべきかと…」
「ヴァーユの例があるからな…探し物は存外そういう所に紛れているやも知れぬな…
ヴァーユの次のスリープでは、そのような観光客を重点的に調査をさせろ!ただし手出しはさせるな!姿も見られてはならん!」
「了解いたしました」
「アレを持つ者ははかならずいる…来る!…何としても探し出さねば…
ワシは少し休む!後の采配はお主に任せる!」
トップらしき人物は、そう言うと部屋を出て行った。
「はい。いってらっしゃいませ」
白い男は深々と礼をしてから振り返り幾つものモニターを食い入るように眺めながら手元のマイクのボタンを押してしゃべりだした。
「ヴァーユ!帰ってきて直ぐの所すいませんが、こちらに来ていただけますか」
白い男の見つめるモニターには、まだあどけない少年の姿が映っていた。
スポンサーサイト

コメント

非公開コメント

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。