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Dream Quest 本編65

その真ん中あたりに座りこんでいる人がいた。
(デッドか?)
近づいてみるとデッドが顔をあげて、ぼんやりとした感じで俺達を見た。
見た限り大きな外傷があるような感じは無い。
俺は、ふとデッドの手元を見た。
(あれは鞭か?)
俺の視線に気がついたのかデッドは力なく鞭に目をやりながら話し始めた。
「これね…僕の愛用品なんだよ」
(げっ、鞭を愛用してるって?なんなんだコイツ(汗))
「こんな風に使えるとは予想外だったけどね~」
(へ?普段、鞭をどんな風に使ってるんだ?)
「デッド君、大丈夫?」
サトコさんが心配そうに尋ねた。
「うん、たぶんね…ねぇ、マジックハンドって知ってる?」
(ハンドパワーというやつか?)
「遠くの物を取ってくれる伸びる手みたいなやつかしら?」
(ああ…あれそんな名前だったか(汗))
「うん、それでね紐…縄っていうのかな?そういうの使うとね…マジックハンドみたいに
遠くの物が取れるんだよ…知ってた?
僕は、いつもそうやって遠くの物を取ってたんだ…」
(歩いて取りに行った方が早くないか?まぁ、そういう変な?特技を極めたいとか思う人とか世の中には結構いるけどな…)
「最初の頃は紐を投げると周りの物を吹きとばしたりして中々うまくいかなかったんだよ…
最近やっとピンポイントで物を絡める事が出来るようになってね…
だからさ…ビューンって振り回したら紐に当たってしまった物が全部吹っ飛んじゃう事
すっかり忘れてたんだよね…
でも、思い出せて…よかった…」
(ここらのゴキ軍団は、そのビューンとやらに一掃されたってわけか…しかし見事だな)
そう言うとデッドは静かに目を閉じた。
そして体が少し発光したかと思うと、すっと音も無く消えてしまった。
「き、き、消えましたよ!?」
おれは驚いてサトコさんの方を向いて口をパクパクさせていた。
サトコさんはデッドの居た辺りを見つめながらポツリと言った。
「デッド君、寝てしまったんだと思う、ちょっと過激すぎて脳が疲労しちゃったかしらね…」
(ああ、寝たのか…びっくりした…)
「寝ながら疲労するんですか?疲労回復に寝てるのでは?」
「睡眠って疲労回復だけが目的ではなくて、その時にしか出来ない仕事などもしてる。
夢もその1つでしょ?でも脳の記憶って言っても1種類しか無いわけではなくて多くの部署があるみたいな感じなのね、そして思考や感情とかは全然別の部署になる。
全身から送られてくる情報に的確に指示を送ったりするのも、また別の部署ね。
とにかく、脳にはいっぱい部署があるのよ…
身体を休めようと言う部署と、普段夢を見させている部署と、夢を見たために影響を受けてしまう部署は、それぞれ違うっていえばどんな感じかわかるかな?
当然、脳自体も適当に休まなければならないしね」
「の、脳も色々大変なんですね…」
「あなた達も今日は、とんでもない悪夢だったはずだから、きっと疲れていると思うわ。
今日はもうここを出て早めに休みましょうか?」
「あは…」
(とんでもない悪夢…まぁその通りだな(苦笑))
俺と女の子は無言でうなずいていた。
俺達は洞窟の帰り道、もう怖いとかキモイとか、そういう感情は全く消えていた。
這ってくるゴキは蹴飛ばして、飛んでくるゴキは叩き落として、なんとも…たくましく歩いて出てきた。
出口らしき明るい光が見えもうゴキとの格闘も終わったと思えた瞬間、俺の手からスリッパは消えていた。
(あれ…俺のスリッパ消えてる…)
俺は自分の手を見た後、少女の方を見た。
(あの子の槍は、まだ消えてないんだな)
そして次にサトコさんを見た。
(特に武器を持ってる感じは無さそうだけど…サトコさんは、ずっと武器を持ってたというより必要な時だけ出せる風だったしな…)
俺は、また自分の手を見て掴んでた時の感触を思い出しながら今武器が出せるかどうか、こっそりやってみたが何も出せなかった。
(やっぱり窮地とかでないと無理なのかな…)
その時、大きな槍を抱えてオロオロしながら少女が何かを聞いてきた。
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