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Dream Quest 本編54

「と、とにかくっ!お姉さんはやめてくれない?!」
(こういう場合、何故そうなのかとか普段のサトコさんなら、説明でもし始めそうだけど
さすがに、それはできないよなぁ…あはは(汗))
「じゃあなんて呼べばいいの?」
そう聞く青年に、サトコさんはバスガイドの観光案内のような手振りで俺達の名を言った
「私はサトコ、こちらはタツヤ君、あっちが蒼君よ」
青年は、それぞれに顔を向けながら復唱するように名前を呼んだ。
「あなたがサトコ、えっとタツヤ君と蒼君?僕はデッドだよ~あのさ、サトコのボディーガード?はどっちの人なの?」
(え…素直なのはいいけど、ひょっとしてサトコさん呼び捨てなの?それに俺はサトコさんのガイド扱いなのかよ…)
「デッド君ね?ボディーガード?ガイドの事かしら?私は…」
サトコさんは、一瞬言葉に詰まっていた。
サトコさん自体が人とガイドを混ぜたような人造人間みたいなものなわけだし、色んな意味で偽造なわけで、人であるふりをして誰かを欺き続けるとかってきっと平気では無いと思う。
途中で変にボロが出なければいいと俺は祈るような気持ちでサトコさんを見ていた。
「私のガイドは…死んでしまったからここにはいないの…死んだって言うのは正確な表現じゃないけど…」
(そういえば、サトコさんも元はガイドが居たんだよな…すっかり忘れてたよ…)
俺は、こっちで動いているマヤちゃん?を見た事が無いし面識があると言うほど絡んだ事も無かったし、サトコさんは最初から一人で現れたので俺の中ではいない事が当たり前のように思えていた。
(実感がないんだよなぁ…(汗))
「あ、なんか悪い事聞いちゃったのかな…」
デッドは手を口に当てて少し慌てたようだ。
「私は大丈夫よ、彼らが居てくれるし…えっと、こっちのタツヤ君は私の良き理解者で友人って所かしら?向こうの蒼君は彼のガイドなのよ」
(うっ、理解者で友人?なんか照れるんですけど(汗))
「ふ~ん…」
デッドは、ムスっとした顔で俺を見たが、ふぃっと顔をサトコさんに向けて、またしゃべりだした
「そのガイドだとかガーディアンだとかって何って聞いてもいい?」
「ガイドとガーディアンは少し違うから、ひと括りにして、こういうものだと答えるのは
難しいわね…私の偏見が入ってるけど、いい?
ガイドはここでの良きパートナーで、ガーディアンは使役する道具みたいな感じが強いかしら…どちらもデッド君とドラゴンの関係に似てる所もあるかもね。
何にしても人によっても扱いが違ってるだろうから、自分の目で見て確かめる事をお薦めするわ」
(サトコさん、ガーディアンを知ってるのか…)
「あ、僕の事はデッドって呼んでくれたらいいよ?それと…あのさ…僕もサトコ達に、その…ついて行ってもいいかな?」
デッドが同行を求めてきた…どうやらサトコさんの思惑通りに展開しそうな雰囲気になってきたようだ。
サトコさんは意外にも真面目な顔でデッドに尋ねた。
「付いてくる?私達が何処に行くと思って言ってるの?それと、どうして一緒に来たいの?」
(サ、サトコさん?何故そこで突き放すような事言うんだ?いつものようにニコやかな笑顔でいいわよって言えばいいだけだろうに?その質問はその後でもいいような…)
俺は正直、デッドが理由らしい理由なんて言えなくて、その結果、同行しなくなる方へ
話が流れて行くんじゃないかと思った。
でも、デッドは意外にも直ぐに返事をした。
「サトコ達が何処に行こうとしてるのかは知らないよ?
ただサトコは、ここに来てまだ2日目だと言ってたけど、それにしては、なんか色々と
良く知ってるのが不自然だしガイドが死んだというのだって死んでからまだ二日しか経ってない感じでは無いよね?
だからサトコは、おそらくガイドの死に関係する事のために、2日前に戻ってきたんじゃ
ないかって考えたよ?
それは違うのかもしれないし聞かれたくないなら無理に聞いたりはしないけど…
でもサトコは今1人なのだから僕がサトコのボディーガードになりたいって本気で思ったんだよ?
僕ね…ここに長くいるけど人と話をしたのサトコが初めてなんだよ!
だ、だから一緒にっていうのは変なのかな~?」
デッドは、いつもの軽い軟派野郎な部分をどこに置いて来たのやらで、直立したまま真っ赤になって、あさっての方を向いていた。
サトコさんは一瞬目を見開いて、ひきつった顔をしたけど、いつもの笑顔に戻って語りかけた。
「まぁ、私の事は気にしてくれなくていいけど…何日かしたら未知の場所に行く事になると思うので、人がいてくれるのは正直心強いわ、よろしくね」
そう言うとサトコさんはデッドに爽やかに握手を求めた。
デッドは無言で満面の笑みを浮かべてサトコさんの手を両手で握りしめていた。
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