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Dream Quest 本編47

次の一瞬、サトコさんはツカツカと青年の前に歩み寄り胸ぐらを掴んで怖い顔で責め寄った。
「あなたがこの子達を襲ったの!?」
「えーっ?違うよぉ~嘘だと思うなら、その子に聞いてみなよ?」
サトコさんは、少女の方を見た。
少女はガイドを抱えるように座ったままサトコさんと青年のやりとりを見ていた。
「えと…その人じゃありません、というか、全然知らない人ですけど…」
「ほらね~?」
まだ若そうというのもあるが、何となく軽い感じの奴である。
サトコさんは青年の胸ぐらを掴んだ手を離さないまま蒼の方を向いて尋ねた。
「蒼君、こいつは何者?」
蒼は、青年の方では無く茂みの方を睨むように見ていた。
(蒼は、何を見ているんだろう?)
「そいつは、さっきガイド連れではないのが2名いると言った、もう一人の人間だ。
そこの若い女の後をつけてやがった。そしてそいつの連れが向こうにいる」
蒼は、その連れとかいう奴の事を気にしているようだった。
蒼が言い終えるとサトコさんは掴んでいる手にさらに力を込めた。
「手負いの彼女達をつけ狙ってたの?何が目的なの!?」
「ちょっ…誤解だよ~酷いな~危なかったら助けようかと思ったけど、君達が来たから様子を見てたんだよ~ほら、僕って一応部外者だからさ~」
「部外者…?」
サトコさんの手が緩んだ時、青年は少し後ろに下がり、そしてそいつは何故かサトコさんの手をさりげなく握りながらしゃべりだした。
「僕は、何処に属さない真の旅人なんだよ?結構長くこの世界を旅してるんで、かなり色んな事を知ってるんだよ?でも基本的にもめ事には首を突っ込まない主義なんだけどね!まして、お遊びのバトルなんてのは特にね」
「お遊びのバトル?」
サトコさんは、険しい顔で青年を睨みつけた
「だって、何処かの会社がお遊び用に作ったお人形同士を戦わせて喜んでるガキばかりだよ?」
「あなた…ガイド…あの子達が襲われてる時にも傍で見てたの?それで見てただけで
何もせずに?呆れるわね…」
俺にはいまいち何の事だかわからないのでただ、二人のやりとりを見守っていた。
少女も不安そうに二人のやりとりを見ているようだった。
蒼だけは、二人の事など知らん顔でずっと茂みの方を睨んでいた。
俺は少女の事が少しは気になったが、あの青年が不意打ちで襲ってくるとは思えなかったので、蒼の隣まで行って蒼に小声で話しかけた。
「ねぇ…向こうに何がいるの?」
「よくわからないが、完全な人造物ではないと思う…おそらくここの生き物か、それに近いもの…」
(蒼にも解らない事ってあるんだな…)
「気になるの?それとも何か害が?」
そう聞いた俺に、蒼は噛みつきそうな顔を向けて言った。
「わからんから警戒してるんだろうが!」
「あ、うん…ごめん」
俺はその後は黙ってしまった。
そしてその場でサトコさん達の方を見た。
青年は少女の方をチラっと見て
「そりゃだって、その子はどうかは知らないけど」
そう言うと、サトコさんに顔を近づけながら
「相手は対戦して遊んでるだけの子供だし、そこに割って入るのは大人げない感じしない?」
「大人げないって…あなただってまだ子供じゃないのっ!」
「そう?だったらお姉さんが色々と教えてくれる?僕の知ってる事なら教えてあげられるし」
「お、お姉さんっ!?(汗)」
サトコさんは、そう呼ばれて思わず彼の手を振り払い2歩ほど後ずさりしていた。
「僕ね、人を探してるんだよ?お姉さん知らない?片目に仮面した男の人なんだけど…」
一瞬サトコさんの顔色が変わったかのように見えた。
でも、サトコさんは直ぐに普通に戻って
「私達は、ここに来てまだ2日目の新人で、人に会ったのは彼女とあなたの2人だけよ?残念だけど力になれそうも無いわ」
「ふ~ん、そうなんだ…でも僕、色々知ってるし、それなりに強いから、お姉さんはさ~こんな場所なんかさっさと出て、もっと外に行こうよ?僕が色々と案内してあげるし、何ならボディーガードになってあげてもいいよ?」
サトコさんは少し顔をひきつらせながら答えた。
「さっきから色々知ってるって…いったい何を知ってるのかしら?」
「色々あり過ぎて、いっぺんには話せないよ~?道中のんびり会話代わりにって事でどう?」
「どうして道中を共にしたいのかしら?」
「お姉さん、僕の好みだからかな~」
「そんな事が理由なわけ?」
「それが理由じゃ駄目なの?」
(なんか、俺を無視して向こう側で色々と盛り上がってる?ような…しかし、話しに加わる気にならないと言うか話しに加わる勇気が無い?それはちょっと違うよな?まぁサトコさんに任せておこう…)
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