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Dream Quest 本編3

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午前中から出掛けるなんてのも、かなり久しぶりのような気がする。
このあたりは、都会からは少し離れた場所で、古くからの至って庶民的な住宅地という感じだが、古いと言っても大きな旧家や屋敷などがあるわけではなく、昔まとまった区画を小さな町と称して小家族向けに売り出された何処にでもある新築建売りの住宅街という所だ。
良いところ?と言えば、車や人通りが殆ど無くて、とても静かだという事だろうか。
(いや…だけどこんなに静かな所だったか?)
庭に雑草が伸び放題の家(人が住んでいる感じすら無い…?)
車庫の屋根が割れたままの家(修理とかしないんだろうか…?)
壁がヒビだらけの家(白く塗ってあるのは一応補修したのかな…?)
今にも割れそうなプランターの鉢(花は干乾びて土はパンパンになってはじけそうだ…)
錆びた洗濯物干し(色が抜け落ちたハンガーが束になって揺れている…)
剥げ落ちたペンキ(錆び止めの茶色いペンキまで剥がれて鉄が腐ってそうだ…)
(あそこも、ここも・・・人の気配すら無いような?昔は、もっと庭に色とりどりの花が植えられてて、庭に置かれた丸いビニールプールで子供が遊んでて、日焼け対策らしいが不気味な装束と真っ白な顔が怖かった若い主婦らしき女性が庭で雑草抜きをしていたりしてたよな?)
今では至るところが風化してガラクタ寸前になりながらも、かろうじて機能している物などが歳月を感じさせるだけだ。
当たり前のように育ち過ごしてきた場所は、当たり前のように自分と同じだけの時間を経過させていた。
(子供の頃に俺が見たものと、今の俺が見ている物はそんなに違う物だったんだろうか?
もう10年以上経っているんだ、こんなもんなのか…)
解けそうもない疑問がこれ以上沸かないように適当な結論で終わりになるはずだった思い出話しだったが、色々と思いだしていると懐かしさが込み上げてきて、思わず昔の町の姿と、子供だった自分の姿を思い出していた。
(いつの間にやら、もう20歳超えてしまったんだよな…)
月日の経つのが、こんなに早いものかとしみじみ思えたのだった。
(でも俺は、いつから大人になったんだろう?本当に、大人に…なったのか?)
何かを思い出しそうで、思い出せないようなモヤモヤしたモノが湧きあがってくる。
そして、それが今朝の夢と良く似ていた事など俺は既に思いだす事もなかった。
(まぁ、考えても仕方ないか…)
家の壁に遮られていた日差しが再び眩しく感じた時、少し大きな道に出て目の前が開けた場所が見えてきた。
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