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Dream Quest 本編45

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なんか叫び声のようなものが聞こえてくるような気がする…
その声は徐々に近づき大きくなっていった。
その姿が見えた頃、向こうも俺達が見えたのか
「きゃぁぁ、すいません!ごめんなさい!どいてくださーい!!!」
ソレは物凄いスピードで俺達の隣を叫びながら通り抜けて行った…
そのすぐ後ろを10匹ぐらいの蚤がピョンピョン飛びながらソレを追い掛けていた。
「きゃー、もう何なのよぉぉぉ」
その軍団は俺らに見向きもせずに嵐の如く通り抜けてゆき、声もだんだん遠ざかっていった。
「サトコさん…蚤って仕返しするとか仲間を呼んで大群で襲いかかるとかは無いんでしたよね?(汗)」
「えっ?あれは、私達が逃がした蚤じゃないわよ、たぶん…彼女が蚤の巣にでも突っ込んだんじゃないかしら?あはは…」
「蚤の巣ってのがあるんですか?(汗)」
「さぁ…私は見た事ないけど(汗)」
俺とサトコさんは、掛け抜けて行った先を眺めながら漫才のように話をしていた。
「でもガイドがいるから大丈夫よ」
「ガイドらしいのは見掛けなかったような…?(汗)」
(蚤の1人がガイドでしたとか…さすがにそれは無いよなぁ、でも逃げてたのは1人だったよな?)
「ひょっとして彼女のガイドは蚤の巣で蚤と格闘中とかでしょうか?」
「ガイドは、パートナーから離れたりしないはずなんだけど…」
「あれがガイドなんじゃねーか?」
蒼は、草の方を指さしていた。
ガサガサと音を立てて草が揺れ草をかき分けるように小さい影が現れた。
そこに居たのは中世の西洋のお姫様のようなドレス姿の少女だったが、まるで強姦にでも
襲われたかのようにズタボロで、片手は力なくだらりとさせ足は引きずっている。
(なんだ…あれは…?)
サトコさんはガイドらしき少女に掛け寄って行った。
俺もすぐ後を追っていた。
「どうしたの?何があったの?」
「蚤の大群に襲われたんじゃ…?」
「蚤なんか何万匹来たって、こんなになる事はあり得ないわ!」
サトコさんが珍しく怒っているかのように大声で言った。
「あ…て…」
(あて?)
「アテナを…たす…け…て」
「あてな?」(なんじゃそりゃ?)
「たぶん、この子のご主人様、さっき通り過ぎて行った女の子のここでの名前でしょう。蒼君、場所分かる?」
「どうかな…今ここに人間は俺らを除いて人間は16人いる。さっき女が走って行った方向だけでも4人はいる」
(人とは全然合わないのに結構居るんだな…)
「その中でガイドを連れていないのは?」
「ん~2人いるが、一人で移動してる方がさっきの女っぽいな、左に動いてる」
「ガイド無しが2人いるの?」
「一人はガイドは連れていないが、別のが傍にいる」
サトコさんは、急に険しい顔になって低い小声で呟くように言った。
「そっちは関わらないように少し周り道して左に行きましょう。何か出てくるかも知れないから周りの気配に注意してね」
「うん…」
蒼はガイドの女子を肩に担いで先頭を進みだした。
俺を真ん中にして後方にはサトコさんが来てる。
俺は何を言ったらいのか、何か尋ねてもいいの事なのか全然わからなくて黙っていた。
俺達は一列になって草の中を走っていた。
少し視界が開けて、背の低い草がまばらに生え、所々大きな岩などが転がる様に幾つかある場所に出た。
「あそこらしいな」
蒼が先の岩の方を指さした。
岩に隠れながら右や左に移動している。
握りこぶしほどの石を幾つか抱えて蚤に向かって投げているようだ。
蒼は、抱えていたガイドを岩陰に下ろした。
女の子は泣きながらとにかく無我夢中で、石を投げまくってるという感じだ。
「石をぶつけられたらたまらんから左右から回り込むぞ」
「じゃあ、私とタツヤ君は左からいくね、あんな若い女の子だって戦ってるんだもの!タツヤ君も頑張ろうね」
そう言って、ニッコリ笑うサトコさんの笑顔が少し怖かった。
「はい、頑張ります(汗)」
皆それぞれ走りだした。
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