スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Dream Quest 本編30

そしてその横に巨人でも通るのか?と思うほどの巨大な門が見えた。
「何か楽しい事でもあった?」
そういって優しく微笑むサトコさんと無事合流した。
無事合流した!というほど、何かあったわけでもなかったんだが、なんとなく楽しい気分になっていたのは事実だ。
「しかし、大きな門ですね…ここが真の出入口というやつですか?」
俺は、そびえ立つような巨大な門を見上げながら尋ねた。
「まぁ、そうだけど正確にはちょっと違うかな…さっきもチラっと言ったけど、この門は出口専用だから、ここから出たら、ここからは戻ってくる事はできないんだよ」
サトコさんも門を見上げながら少し険しい顔をしている。
「えっ?クエストしている人は、どうやって町に戻るのです?」
「大抵の人は出た先で寝て、その後目が覚めてしまうので次に夢を見る時は、また自分の部屋から出発して町に行くか続きの場所に行くか別の場所に行くか、ガイドと相談してって、そんな感じになるかな…」
「なるほど~向こうから自由に入れないから、ここは安全というわけですね」
俺は、特に何も考えずに軽く返事をしていた。
「でも…私達は、恐らく二度とこの広場に戻ってくる事はないよ…」
サトコさんは、こちらを見る事無く門を睨むように見つめてしばらく黙ってしまった。
「えっ?あ、ああ、ちゃんと覚悟はできてますよ」
「何があるか本当にわからないんだよ?」
サトコさん自身が行くのをためらってるとは思えなかった。
たぶん、最終警告みたいなつもりなのだろう…
「俺、あなたを手伝いたいとか、助けたいとか、そういう気持ちでいるわけじゃないと思うんです。自分が、この先に何があるのか見てみたい…
すごく軽率かもしれないけれど、その…何て言うか…うまく言えないけど(汗)」
「そうだね…君は私を手伝ったり、助けたりする義理も理由もないからね」
「えっ?俺は、その…」
(本人に向かって助ける気じゃないとか何を直球な言葉で言ってるんだ…俺は…ああ、誤解されちゃったかな…いや、誤解でもないのか?しかし…どうしてもっとオブラートに包んだうまい表現が出来なかったんだ…どうフォローしたらいいんだろう…?(汗))
俺は言葉を見つけられずに、その場で下を向いたまま黙り込んでしまった。
「じゃあ…
(ああ…何か言わなくちゃ…)
私に何かあったら遠慮なく堂々と私を見捨てて自分だけ逃げなきゃだめだからね?
約束…出来るよね?」
サトコさんは、悪戯ににっこり微笑みながら迫ってきた。
「へっ?なんですか、それ?」
ここに残れとか、ここでお別れだとか言われるんじゃないかと思い込んでいた俺は、一瞬わけがわからなかった。
「蒼君!君はこの件の証人になってもらいます、そして、その時が来たら、ここでの約束を必ず実行してくださいね」
サトコさんは、蒼に向かって深々と頭を下げながら言った。
「ちょっとまってください!見捨てろとかそんな事…」
俺は思わずサトコさんの肩を掴んで、言い掛けた言葉があったけれどサトコさんは俺に向かって頭を思いっきり下げたまま
「約束して下さい…そうじゃないと、自分の気持ちにケジメがつけられないんです!お願いします」
そう言って、頭をあげようとしなかった。
(この人に何の義理も無いって、そういう事なのか?
俺は、その時が来たら、簡単に人を見捨てるのか?
俺って、そんな人でなしな奴なのか?
その時…どうするんだろうか?自分でもよくわからないや…)
「オマエの言葉は一応聞くだけは聞いてやる」
そう言うと、蒼は鋭くサトコさんを睨みつけた。
「蒼?」(そんな約束するのか?)
「だけどな、助ける義理も無いような奴なら、約束を交わす義理もねーんじゃないの?
どうするか、どうしたいかなんてのも先で変わっちまうかも知れないだろう?
どんな時でも俺様はタツヤに従うだけだし、身捨てて逃げる人でなしだろが、約束を破るろくでなしだろうが、どっちだろうと大差ねーじゃねーのか!?
そもそも、その時とやらは、いつ来るんだよ?いったい何を悩んでるんだ?」
蒼は、腰に手を当てて俺を見下ろすように言った。
「え…それじゃあ、俺は何をしても最低なだけじゃん…」
俺は、蒼の言葉の意味がよく理解できずにいたのだと思う。
「あ~もうじれったい奴だな!コイツに言われた事を、そのままコイツに聞いてみろよ?」
「えっ?言われた事を?」
蒼は、額に片手を当ててどうしようもないと言った感じで頭を数回横に振って、そしてサトコさんの前に詰め寄って噛みつきそうな顔で言った。
スポンサーサイト

コメント

非公開コメント

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。