スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Dream Quest 本編22

「実際、夢の中には危険かどうか定かではない存在が多く居る事に加えて、別の企業だか機関だかが既に多く入り込んでいた。
それらの規模や目的は、私にはわからないけど、もはや夢の中は普通の一般人が寝ている間に旅行気分で遊びに行けるような場所では無い気がするんだ。
私はそれを会社に報告し、この企画そのもをやめるように提言した。
しかし会社は、他社が既に同じような事をしているのは多少意外ではあったが想定内の事だと言い、しかもその報告書は内容が曖昧で真実味が無いという理由で握りつぶされ、そして私は開発企画部署からもテスターからも外されて、辺鄙な場所の店番へと転勤させられたというわけさ。
まぁ、それが気に食わないとかいう理由じゃないよ?私にとって、それはむしろ好都合だったと思ってる。おかげで個人として動きやすくなったわけだし、それにマヤの事を会社側に知られずに隠す事ができたからね」
「マヤってあの少女?たしか、あの子ガイドだったって…」
「うん。マヤは向こうの世界での私の専属ガイドだったんだよ」
彼は今度は言葉を濁す事無くはっきりと言い切った。
「マヤに関しては社は今の存在を知らないんだよ。
これは社には報告してない事というより、テスターだった時の夢の中での出来事は殆どリアルタイムで監視されてたようなようなものだから本来は隠せるものではなかったんだけど、ある事件があってね…」
「事件?社内で?」
「いや…私、夢の中で、とある人物と遭遇したんだ。
見た目は少年だったが彼はガイドや向こうの住人ではなく今の私のように現実とは別の体を持った実在する人物である事はスキャンの結果から見て間違いないと思うんだけどね
彼が何者かはわからないが、あの時…何か言いながら私に向かって突然攻撃を仕掛けてきたんだ。
マヤは直ぐに私を庇い前に出たが、少年の不思議な攻撃は絶大で、マヤは私と重なるように大きく弾き飛ばされて、その時何か別の世界の空間を横切ったかのような違和感があったのだけど物凄い速度で弾かれたので気にしている余裕は無かったんだよ。
気が付いた時は、私は現実の世界で目が覚めた。
驚いたのは重なったまま飛ばされたマヤが、この世界にそのままの姿で出現している事だった。
目が覚めたのが明け方前ぐらいだったので、とりあえず人目に触れずにマヤを自宅に運ぶ事は出来たが、恐らく一部始終はデーター転送されているだろうから夜が明けたら大騒ぎになるだろうと思ったが、その時の私は訳が分からなさ過ぎて呆然としてたので社に送信されたデーターを消すとか書き替えるとか考えてる余裕は無かったんだよ
でも、その時に転送されてたデーターでは、子供が悪戯に攻撃を仕掛けて来て、それを全身で受け止めた私のガイドは、運悪く重要データー部分が破壊されてしまったため存在を維持できず消滅したというものだった」
「えっ?誰かが転送されたデーターの内容を変えてしまってたんですか?」
「いや…社の者が故意にデーターを改変したとは考え難いんだよ…こうやって一緒に居ると、同じ存在のように思えるかもだけど」
そう言いながら、彼は蒼の方に目をやり、そして首を横に数回振りながら話を続けた。
「社では、ガイドというのは量産もできて替えも利きて色んな変更もできる単なる便利ロボットのような物としか認識されていない。実際には、まぁそうなんだけど…だから強い衝撃で壊れもするし壊れた時点で、データーの転送はできなくなるわけだから、マヤは早い時点で【ガイドとしては確かに壊れた】のだろう…しかし今彼女はこちらの世界で実在している。
私はその謎を知りたいというのもあるし、向こうの世界がどれほど危険なのか自分で確かめて社の上の者を止めたいとも思う…それに…」
「なるほど…それであの子あそこに…夢って色々と謎だらけなんですね」
「そうだね…それに、もし向こうでしか存在しないはずのモノが
こちらの世界に実在させる事ができるのだとしたら…どうなると思う?」
「う~ん、モンスターの大群が突如現れて、現実がめちゃくちゃになるってのも
夢じゃないって話しになる…?」
「まぁ、そうだね…ただそれは向こうの世界での突発的な事故や自然現象でそうなるものではなくて、人為的な力が働いてそうなったのではいか?と思うんだよ
そうでなければ、もっと頻繁に起こってるはずだからね
まぁ、あくまで仮説だけど…正直、個人が太刀打ちできる問題なのかすらわからないほど巨大な裏があるかも知れないから普通の人である君を巻き込むべきじゃないとさえ思ってるけど、私も情けない事に一人じゃ怖いし心細いし不安だし、結局一人では何も出来ないタダの普通の人間でしか無くて、それでも何もせずに終わりにしたくは無くてね…」
スポンサーサイト

コメント

非公開コメント

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。