スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Dream Quest 本編19

「人が普段、寝てる時に見てる夢ってのは、その人が自分の家の中にいるようなものなのね。
でも夢の世界そのものは家の外に出た世界の事で、このシステムは家から出て外の世界へ行こうよ!って感じだと思えば解りやすいかな?
でもそこは、過去から現在までの物凄い数の人間…ううん恐らく夢を見る全ての生き物の遠い遠い過去からの記憶や思念が溜まりに溜まって出来上がってる世界でもあるわけだから、良くないものが集まってる場所もあれば、良くない思念とか過去の想像の産物などと相まって何らかの形を作ってしまっているモノもいるって事ね
まぁ、ゲームで言う所の魔物やモンスターと言える存在もいるという感じだと思えばいいよ」
「なんか、怖い所なんですね(汗)」
「勿論、元は思念だろうが記憶だろうが想像や空想だろうが、結局は何らかのデーターが
再現されて映し出され、それが夢というフィールド上で人と同じように動いたりしているだけなのだから、故意に作り出す事も可能だし、どんなに怖くて恐ろしいと言っても所詮夢の中での事!だから、現実には何の影響も無い…」
女性は、一瞬思いつめたような怖い顔をして、
深く息をしてから、すこし低い声で続きを話しだした。
「はずだった…でもね、そうではないかも知れないの…」
女性は、俺を通り越して、どこか遠くを見るような眼で語りだした。
「私はね、会社が作ろうとしているシステムの製造者の一人でもあり、そして社内テスターの一人でもあったの。
当然、世に出す前に自社テストをするのは当たり前の事で数十人が、テスターとして夢の中を探索する事になったの。
最初は自分達の作った仮想の夢世界をテストするだけだった。
でも、夢という共通のフィールドールドに形成される空間には境界も結界もなく、知らないうちに何処にでも繋がっていて、それで何処かの知らない空間に入り込んでしまう事も多かった。
場所によっては、本当に夢ならではという感じの未知の生物のようなものと遭遇して、怖い思いをする人も大勢出てきた。
そのデーターから、ガイドというシステムを作ったのは私なの…
もっとデーターが集まって、もっと広くわかれば手の打ちようもあるのだから、最初は普通の人が夢見ている空間と同じような部屋状の空間を繋げて自分達の作った世界だけ行き来ができて、その世界以外の場所は入れないように閉じたものにすれば、未知の物との遭遇は極力避けられて安全だからって話しにもなったんだけど、それだと用意された場所とストーリーに沿ってただ進むだけの、その辺のゲームと同じになってしまうので意味が無いというのと、何より上の方がね…多くの人間を使って、もっと多くの場所のデーター収集がしたいっていう考えのようなのよ…私には、そこまでしたい理由がいまいちよくわからないんだけどね…」
女性は、深いため息をついて、こっちを見て少し笑うように言った。
「ごめん、ちょっと普通に話していいかな?」
「えっ?」
俺は、何の事だか直ぐに解らずにいた。
「女性っぽく話すの、結構疲れるね…早く慣れなきゃいけなんだけど…」
なんか、少し恥ずかしそうに笑いながら、そう言うと蒼の方を見て端末を指さしながら言った。
「ねぇ、ちょっと君?ソファーか何か出してくれないかな?」
蒼は、すくっと立ち上って女性を上から見下ろすように鋭い目をして言い返した。
「なっ!?主人でも無い奴の命令がきけるかっ!それにっ…!」
「地べたに座ってると、足もしびれるしお尻も痛くなるよね?」
女性は、蒼が最後まで言い終わらないうちに、そう言うとチラリと俺を見た。
「うん、まぁ座るなら地べたより、ふかふかのソファの方がいいけど…」
俺も何気なく答えてしまったけれど、蒼はこっちを睨みつけながら
「この部屋に物が置けるのは外に出て冒険ポイントを貯めてだな、それを消費する事で家具とかをだな…だから、その、あれ…?禁則事項はどこだ?決定事項がないぞ?
マニュアルが一部消去されている…他にも何か変なデータが…ブツブツ」
そう言いながら、蒼は手を肩の前ぐらいで自分の方に向けてよくわからないが固まってしまっているようだ。
「君のデーターは、変更させてもらったと言っただろう?心配しなくても会社側からはわからないようにしてある。
まぁ、元は自分の作ったものだから少しぐらいならどうにでもできるんだ。
安心してソファーを出してくれたらいいよ」
蒼は、固まったままの姿で顔だけ女性の方に向け、次にプイっと前に向きなおして端末を触り始めた。
スポンサーサイト

コメント

非公開コメント

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。