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Dream Quest 本編17

「ん?呼び名?辰也でいいけど?」
俺は、普段の自分の名を即答していた。
「本名でいいのか?本名さらけ出すってのは色々と面倒な…」
(相変わらず、口調がコロコロ変わるやつだな…)
「ありふれた名前だし、本名なのかどうかなんて言わなきゃわからないんじゃない?」
蒼が全部を言い終わる前に俺はあっさりと言ってのけた。
実際、ガイドの名前さえうまく付けられないネーミングセンスなのに、自分の名前なんて直ぐに思いつく訳もないのだ。
それに、カッコ良過ぎてもカッコ悪過ぎても名乗るのも呼ばれるのも恥ずかしいだろうし、
普段呼ばれ慣れてない仮の名前なんて誰かに呼ばれても自分じゃ無いと思って思いっきり無視してしまいそうだったからだ。
「それはそうとも言えます、ではタツヤ様、これから夢世界への冒険を始められるわけですが、簡単な説明と注意事項を言いますので…」
「様とか、背筋がムズムズするからいらないよ、それに普通に?しゃべってもいいよ?(笑)」
「そうでございますか…では遠慮なく」
そう言うと蒼はペコリと軽くお辞儀をしたものの、その後はあぐらをかいて座り俺を見上げながら言った。
「タツヤも下に座れ!見下ろされてるとしゃべり難い!」
なんだかいきなり横の関係?になれたようである(汗)
(う~ん…ご主人様と下僕?の関係の方が良かったのだろうか?…(汗))
俺は蒼の真正面斜めぐらいに胡坐をかいて座った。
「ではまず、この部屋についてだが…「この部屋は、既に夢の中ではあるが正確には夢そのものでは無い。
こっちの世界での俺様とタツヤとの待ち合わせ場所みたいなもので完全な個人のプライベート空間となっている。
他の人間はここには入る事が出来ないし、ここの情報はそこの端末に入れる内容以外は、基本的に社にすら漏れる事は無い。
ここでの俺様の役目は、出発前にタツヤの本体の体調チェックを行う事と戻ってから体験した情報の整理と送信、そしてここから実際に夢世界へと行き来するための扉を出現させる事だな。
そしてタツヤがこの部屋でできるのは、そこの端末からこの世界の情報を見たり他者の書き込みを見たり自分が書き込む事も可能だし、同意があれば連絡等も可能だが社の信用を落とすような内容や、社に不利益な内容暴言、嘘、悪戯などのチェックは厳しいので利用者は殆ど居ないな。後は、俺様と情報の確認のための会話が出来るし、今は何も無い殺風景な空間だが、模様替えや飾り付けなどもできるようになる。
部屋に関してはこんなもんかな質問はあるか?無いな、じゃあ次はっと…」
その時、ふいに女性の声が割り込んできた。
「へぇ、意外と仲良くやれてるんだね」
「えっ?(ここって他の人は入れないんじゃあ?)」
「なにっ!?」
俺は声のする方に振りかえり、蒼はいきなり飛びあがって中腰になり身構えていた。
ストレートで長い黒髪、どこかの学生服のような身なりの美少女?だった。
腰に手を当ててこちらを見下ろすように見ていた女性は、スタスタと端末に近づいてゆき何かを熱心に打ち込み始めた。
「お前、何者だ!?何故ここにいる!ここにはタツヤ以外の人間は入れな…」
蒼が女性に向かって怒鳴るような口調で言った瞬間
「はいはい、ちょっとガイドは黙っててね
イロイロ社に送信されたら困るので、ちょっと今細工中なのよ?
すぐ終わるから、大人しくしてて頂戴ね」
「お前、やめろ!勝手な事をすると容赦しな…」
そう言って少女の肩に手を置いた蒼に、謎の女性は振り返って
「中々優秀なガイドさんね」
そう言うと恐ろしい程の笑顔でニコリと笑い、またすぐに端末に向きカタカタと何かを打ち込んでいた。
「とりあえずは、これでよしっと!」
そう言うと謎の女性はグルンと振り返り、俺と蒼を交互に見てニッコリと微笑んだ。
(この笑顔、何かどこかで見たような気がするんだが…?)
「お前何をした!何者だ!何の目的でここにいる!いや、そもそもどうやってここに入ってきた!?我々をどうするつもりだ!!!」
蒼は、あり得ない事を目の当たりにして少々パニックになっていうようで、今にも飛びかかりそうになっているが、謎の女性は至って落ちついた感じで蒼にニッコリ微笑みながら言った。
「それは、これから説明するわよ?何もしないから落ち付いたら?」
(何もしないって…さっき端末に何かした後なのでは?(汗)しかし…こういう状況でこの笑顔はかなり怖いな…)
蒼は意外と素直に言う事を聞いたかのようにその場にドスンと座りこんだ。
「お前…ガイドなのか?本来ガイドは1人につき1体のはずだが?」
蒼は面白くないという風な感じでボソボソと独り言のように言った。
「私のデーター解析を試みたわけね!殆ど見れなかったでしょ?でもちゃんとお仕事してるじゃない!偉いぞぉ!でも、残念ながらハズレだけどね(笑)」
謎の女性はクスクス笑いながら、楽しそうに答えた。
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