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Dream Quest 本編16

「今更何言ってるんだ?ご主人様の脳と繋がってるからご主人様も俺様も今ここに居るんだぜ?」
そうだった、繋げるという事は当然持ってる情報を共有するという事にもなり、そうしないと成り立たない世界でもあるんだよな?
でも、何だか知らない間に脳の中を覗き見された気分になって少し驚いたのは事実だった。
「なあ、俺の考えてる事も全部わかるのか?」
俺は、恐る恐る聞いてみた。
「ガイドに必要なのは、自分の主人となる人物のベースとなる基本的な情報と、ガイドとしての体験的な情報だけだ。
基本情報と個人情報はある意味別物だし、思考と記憶も違う、必要以外の情報は、それだけの膨大なデーターを保管する場所も無ければ処理する能力コストも無いし何より勝手に覗いていいモノでは無いからな?」
ソレは、その姿や口調からは想像もできないような結構専門的な事を意外とマトモに言うのにも俺は多少の驚きがあったし、何でも聞けるような不思議な雰囲気もあった。
「じゃあわからないんだな?」
「何考えるのかなんて、簡単に知られたくもなければ、無理やり覗いて知るモノでもないだろうが?
それに残念ながらそこまで優秀ではない、それで納得したか?」
俺はホ少しッとした情けない顔をしていたかも知れない。
悪戯な笑みを浮かべながらまたしても紳士風な礼をしながらソレは言った。
「ご主人様のガイドに早く名前をくださいませ」
「そうだね、じゃあ・・・」
「えっと…ポチ之助!?(汗)」
ひきつった笑いを浮かべながら、我ながら情けない名前しか思いつかないものだと思ったが、言わないと長い沈黙になりそうだったので、ついつい口から出てしまった。
ふとガイドを見ると頭から湯気が上がり、こめかみがピクピクと音を立てているのが聞こえてきそうなほどの凄い形相をしながらも何とか抑えてマニュアル通りに答えようとしているらしく?冷静に?問い返してきたのだった。
「そぉ…れで…よ…ろしい…でございましょうか?ごぉしゅじんさまぁぁ?(怒)」
「い…いや、ちょっと待って、ごめん冗談だから(汗)」
俺は、椅子に座り直しぼんやりとモニター画面を見た。
アレを見ていると、どうしても耳とか容姿が目に入って、そんな名前以外考えられなくなってしまうからだ…(汗)
(名前ねぇ…いざ決めろと言われても、画面の中のゲームキャラや生まれたばかりの小動物の名前を付けるのと違って自分と大差ないような成長した人物?だからなぁ…狼と人…狼と犬…シベリアンハスキーって狼に近いんだっけ?あの犬ってすごくカッコイイ青い目をしていたよなぁ…)
思考が徐々に横道にそれてはいたが、何か物凄いヒントを得たような気分になり、俺は、がばっと後ろを振り返ってガイドの顔をまじまじと見てみた。
(なるほど、薄い青のようなグレーのような深い紺のような不思議で綺麗な色の目をしているんだな…)
「そうだ(思いついた!)名前は蒼と狼と書いて蒼狼(そうろう)とかどうだ?」
俺は結構カッコイイ文字があてられた良い名だと思ったのだった。
「ご主人様、その名は別の漢字を当てると、呼ぶのも呼ばれるのも恥ずかしいと思うんだが…俺様はこれからずっとそう呼ばれるのか?」
可哀そうな物をあきらめの表情で見る憐れみに近い感じで首を横に振りながらガイドは答えた。
(ん?なんで?蒼狼…そうろう…ソウ…早漏…ってか!?)
俺は全てを悟って?顔が熱くなってしまった。
「じゃあ、じゃあ、蒼(あお)にしよう!もう蒼でいいな?」
頭の中が真っ白になりそうで、先程の失態を速やかに消したくて?思わず大声で何度も言っていた。
ガイドはクスっと笑って俺の前に立ちはっきりした口調で言った。
「俺様は蒼でございますね?良き名前を有難う御座います。今後ご主人様のお傍でこの世界の案内と護衛を努めさせて頂きますので、改めてよろしくだな。
それでは次、ご主人様の事は何とお呼びすればよろしいのでございましょうか?」
俺はまだ、大衆の面前で「お~い、ソウロウ!どこだ?」とか大声で叫んで、周りに失笑されている馬鹿な自分の姿の妄想が頭から離れずループしていた。
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