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Dream Quest 本編14

(ここはどこだろう?)
8畳ぐらいの部屋に鉛色の机と椅子があり、その机と一体になっているパソコンらしきものがある以外は、色があるのかすらよくわからないドアも窓も何も無い部屋だ。
電気らしきものも無いのだが不思議と部屋の中は真っ暗ではなく、だからといって明るいわけでもないのだが、とりあえず普通に部屋の中は見えている。
扉もないので、仕方なく机に向かい椅子に腰かけてパソコンらしきものに触れてみようとすると、いきなり電源が入ったように画面が明るくなった。
(探知センサーが何かで起動したのだろうか?)
とにかく画面を見ると古臭いデザイン風景の真ん中に“ドリームクエストにようこそ”という文字が出ていた。
「ドリームクエスト?何かのゲームか?このゲームをやれと言う事か?」
俺は誰も居ない密室でブツブツと言っていた。
画面を見る限りでは至って良くあるゲームのデモ画面に見えるが、だから何?って感じである。
そもそも、ここは何処で、俺はいつどうやって、ここに来たのかの記憶が無い…。
ついさっきの事のはずなのに何処から入ったのかさえ全く覚えてない…。
いきなり、何処かから飛ばされたとか、そんな非現実的な事件に遭遇した感覚も記憶も無いのである。
(記憶喪失なのか?まさかね…とりあえずここに来る前に俺は何をしていた?う~ん、それも覚えてない…)
俺は、記憶を無くしましたという感覚はどこにもなかったが、覚えて無いというのは、記憶が無くなったからなのだろうか?
それでも自分の名前とか誕生日とか、その他諸々の事は覚えているし、1日前ぐらいの?自分の記憶と自分を取り巻く環境に関しては、普通に覚えているというか忘れてはいないのである。
それに、何もわからない割には不安とか焦りとかもないのも不思議だった。
部屋には何も無いし何もせずにいても仕方が無いので、ここにあるもので出来る事をしてみるしかないだろうと思う。
俺は目の前の画面を見て『スタート』というボタンを押してみた。
とりあえず、いきなり異世界へ飛ばされる!なんていうイベントが起きたりはしなかったのが良かったのかどうかわからないが、画面には普通に文字が出てきた。
『登録した名前を入力してください』『わからない場合はヒントを聞く』
『何のことかわからないので諦める』など幾つかの項目が出てきた。
(登録した名前?いったいどこに登録したものの事を言ってるんだ?)
おれは、足を組み腕組をして少し考えてみたが、何の事なのかさっぱりわからなかった。
(まぁ、何かの登録などに偽名とかを使った事はないので本名でいいだろうな?とりあえず入れてみるか…)
とりあえず普段の登録時のように入力し、エンターを押した途端、至ってありきたりなコンピューター音声が聞こえた。
『登録該当者データーと一致しました』
いきなり画面中央部に光る人の輪郭が現れ、その後ろに文字と数字の羅列が無数に走りだし『データー読み込み解析中です、しばらくお待ちください』
と告げたまま、しばらくものすごいスピードで文字や数字や記号が流れていくのを見ていた。
俺は、画面中央で光る人の輪郭をぼんやりと眺めながら、そこに写っている人物の耳と腕に、何か確かに見覚えのあるモノである事を思い出していた。
(あれは!?)
次の一瞬、自分の耳と腕を触ってみたが、特に何も付いていなかった。
(でも、あれは今日行った店でもらったもので、さっき寝る前に装着したものだよな?)
俺はココに来る前にイソイソと機械を身に付けて布団に潜り込んだ事を思い出した。
「ひょっとして…俺は寝て…ここって、夢の中という事か?」
少なくとも、寝ているうちに何処かに拉致されて監禁されているのでなければ、ここが夢の中であると考えるのが妥当という事になる。
『データーの解析が終了しました』
画面がそう告げると人型の輪郭は消えて丸いものが中央に現れ、上に向かってスポットライトのような光を放ちだした。
(あれも見た事ある…あの機械だよな?)
『ガイドを作成します』
スポットライトの中に、人のようなものが薄っらと浮かんだかと思ったら、急に光が強く大きく画面全体に広がり酷く眩しくスパークしたようだった。
(ひでぇ…目が潰れるかと思った…まだ視界が白くぼんやりしてやがる…今のは目をふさげとか言うべきところだろ…?)
『ガイドの作成は終了しました』
真っ白な画面が幾つかのアイコンを残すだけの黒い画面に変わっていた。
(全く何だったんだ、今のは?)
目を手で覆いながら肘をついてうなだれていると、後ろから突然男の声がした。
「オイ!」
俺はびっくりして後ろを振り返った。
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