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Dream Quest 本編12

「そのモニターやってみてもいいですよ?」
俺には難しい部分はよくわかってなかったし、この時はその後に話が急展開するとは、それこそ夢にも思っていなかったから、本当に普通の商品のテスターをする程度の気持ちで承諾しただけだった。
店主は、少しホッとしたような笑みを浮かべながら機器の説明に入っていた。
まずは腕輪を指さして説明してくれた。
「これは、腕に付けるもので…これは、本体のハードに相当する物なんだけど、これ自体には、さほど莫大なデーターが内蔵されているわけではなくて、モニターとメインコンピューターを繋ぐ通信機みたいなものだと思ってくれたらいいかな。これの電源が入っていると社の作ったフィールドへ行けるし、そこから別の場所にも行けるようになる。電源が切れたら、一切の干渉無しの普通の眠りに戻れるからね。一応、血圧や脈拍などの幾つかのバイタルサインが測定できるようになっていて、そのデーターなどはこっちの機械に送信されて体調のチェックができるよ」
次に小さな補聴器のようなものを取りだして見せた。
「これは脳波や夢の状態などを測定するもので、まぁ夢を見る準備が出来たかどうかを判断するための物だと思ってくれたらいいかな…これもデーターはそっちの機械に送信される。これは測定と送信専用だけど、これが作動していないと本体を身に付けただけでは駄目だからね。、身に付ける2つはバッテリー方式のノーコードなので、充電状況には気を付けていてね、充電器はこれね」
そう言って3つを並べて電源などの場所も説明してくれた。
「最後にこれがね…」
そう言いながら、手のひらに乗るぐらいの丸い金属の塊のようなものを机の上に置いてみせた。
「今は、データーが無いので、作動しないけれどこれは…ガイドシステムといって…」
「ガイド?」
俺は驚いたように少し声を出し、さっきの少女が消えていった先に、ちらっと目をやったが店主は俺の反応が見えなかったかのように話を続けた。
(さっきのあの少女、ガイドって言わなかったっけ?)
「ガイドは君の夢の中での案内人及びボディーガードみたいな存在で、このシステムを使って夢を探索する時の重要なパートナーというべきかな?
ガイドを連れている人物は、社の同じシステムによって夢に存在しているモニター同士なので、会話したり共に行動したり仲間を募ったりなど、夢世界で他人とコミニュケーションがやりやすいという利点もあるかな、それにガイドには、それなりのデーター解析能力とある程度のレーダー機能が備わっているので、会った人がモニターなのか、夢の中にいる登場人物なのか、外部からの来訪者なのか、何処に何がいるのかとか、どんなモノなのかとかが、ある程度見分けができるようにもなっている。
ガイドは、君が機器を身に付けた時に登録時の情報と君の中にある幾つかの情報によって最も適格とされる人格が作成され、機械を付けた時の最初に君の夢に登場してくれて、
その後はずっと君だけのガイドとして傍にいてくれるよ。」
「それが、あの子と関係があるものなんですか?」
俺は小声で尋ねながら、さっき少女が消えて行った部屋の奥に目をやった。
「いや…!」
怒鳴ると言う程の大声では無かったが、店主は机に両手をついて立ち上がっていた。
「いや、ごめん…でも、違うんだよ、申し訳ないがそれは今は忘れてて…」
「え、あ…はい」
(何だったんだろう?ひょっとしてガイドの見本とかかな?)
店主は、すぐに椅子に座りなおして、落ちついた口調で続きを語りだした。
「ここにボタンがあるだろ?」
俺は、丸い塊の前面に小さいボタンが付いているのを覗きこむように見た。
「ガイドが作成されて共に行動をするようになってから、これを押すとこの上部にガイドのホログラム化された姿が映し出され現実で、ガイドとの会話が可能になる。
会話と言っても、見た夢を忘れてしまっている時に説明を求めたり、夢の出来事の予習復習、夢に行く前の打ち合わせなどという夢に関する話題に限定されるどろうけどね」
「映像です…か…?」
「ガイドは、夢に登場する君自身や君が普通に夢で会う登場人物などと同じで、夢の中では存在しているけれど、我々と違うのは本体が現実にあるわけではないと言う事…単なるデーターでしかないんだよ…」
そう言うと店主は、複雑な顔で目を下に向けたので、俺は何となくもう深く聞いてはいけない気がして、さっきの少女の事を思い出してはいたが聞かずに黙っていた。
(あの子もホログラムなのか?まさかね…ただの映像にお茶は入れられないもんな?)
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