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Dream Quest 本編89

「あ、それからコレいらないわ…こんなもの持ってたら余計な敵が増えそうで嫌だもの…」
そういってサトコさんはアーケインさんに無線機を返そうとした。
次の一瞬アーケインさんはサトコさんの腕を掴んで自分の方に引きよせて耳元で何かを言っているようだった。
サトコさんは少し顔色が変わっていた。
話が終わった時サトコさんは無線機を手に持ったまま俺達の方へ2、3歩いて来た。
「何言われたんですか?」
「サトコ!なにかされたの~?」
「なんでもないのよ」
そう言ってニッコリ笑うサトコさんの笑顔はこわばっていた。
アーケインさんは最初サトコさんを見てニヤニヤしていたが、急に真面目な顔になって俺達に向かって言った。
「実際、現実の方では夢ん中で何かやるとか夢ん中がどうにかなってるなんて話、信じねーで笑い飛ばしてるようなお偉いさんも多いのさ…少数精鋭なんて言っても実のところ、こっちに人を回す必要など無いって考えてる馬鹿な上司が多いってだけなのさ。
どんなに凄い内容の報告書を書いた所で、夢でも見たんだろ!真面目に仕事しろ!なんて言われちまう事もあるんだぜ…挙句には証拠を持って来いとかな…現実に証拠が残らないからこそ、ろくでも無い奴らが、この場所に目を付けて良からぬ事を企んでるって言うのにだ!
そしてこっちに来ている俺達は、このわけのわからん世界で何処をどう調べればいいのか途方に暮れちまってる…
あんたらを巻き込もうって気はねーんだ…現実で待機してる偉い学者さんにお伺いを立てるよりも実際にここにいるあんたらと話をする方が何倍も有益だし、ありがてーんだよ!それに個人的な事なんだが…俺はやつらに妹を殺されててな…奴らがなにをしようとしてるのか知りたいし、やろうとしてる事を阻止したいんだ…協力してくれなんて言わん…はっきり言う!俺を助けてくれ!頼む!」
そう言うとアーケインさんは45度の角度で俺達に頭を下げた。
「助けろとか言われても…ねぇ?」
「たいした事頼むわけじゃねーんだ。情報の提供と後はコッチの話を聞いて助言が欲しい。
俺達は設備や機器類は最先端の高性能品だが、コッチ世界の事なんざなんもわかっちゃいねーんだ!」
「それでも現実にある基地内には優秀な学者や専門家や研究家がそれなりに集められているでしょうし、コッチにも当然来てるんでしょ?軍関係者も多く来てなにかやってるらしし軍と協力していけばどうにでもなるんじゃない?分からないとか言ってるけど私達よりは、あなたの方が遥かにコッチの世界に詳しいんじゃないかと思えるけど?…右も左も分からないのは私達だって同じだし…」
「こっちに来てる研究者でも地形や生物の生態とか調べてる程度だし殆どの奴はコッチのデーターを元に推論やら計算やらばかりやってる連中ばかりで使いものにならねーんだよ…ま!俺らのコッチでの基地の表向きの名前は夢の生物生態研究所っていうんだがな(苦笑)俺も基地に帰ったら白衣に着替えて花摘みしてるフリとかやってるんだぜ?情けない話さ…軍の方は、どこも表向き…現実ではそんな事実は一切ないの一点張りでな…それはある意味本当の事で、ここで軍活動してやがるのは軍を私用に使える一部の馬鹿な偉いさんで、要は勝手にやってる事なのさ…だから本部は知らなくて当然といやぁ当然だし、幹部クラスの部下がここで勝手な事やってるぞ!と報告した所で、寝言は寝てる時だけにしろ!?と言う感じで聞く耳持たないんだぜ?こっちに来てない同僚からは寝てて給料貰えるなんざいい御身分だねとか、すっかり嫌われ者状態だし…
ここでは科学やら最先端で高性能な機器が無意味な物になる事も多い…とにかく俺はコッチで信用できる味方や理解者が一人でも多く欲しいんだ…」
「あなた…私達を何か大きく勘違いしているんじゃない?私達はレジスタンスなどの類でもなく個人の研究者でもなんでもない単なる旅行者よ?」
「僕は他所の国の悪党が何してるかとか気にならないし知りたいとも思わないけどな~」
「俺なんか来て数日のど素人ですよ?(なんかカッコ悪っ…(汗))」
アーケインさんの言いたい事はわかるような気はした。
でも俺は遊びでここに来たようなものだし、今はまだ何かあっても遊びの延長ぐらいの認識でしか無いと思う。
これがゲームのイベント程度のものなら何の疑いも迷いも無く、これからよろしくなんて握手でも交わしてるんだろうが、これはゲームではないし遊びでもないのだ。
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