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Dream Quest 本編8

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「え…と、特に駄目なのは無いので何でも結構ですが…(汗)
「では、お茶と言うもので本当によろしいのですね?」
「あ、はい…?」
そう言った瞬間少女の手の力が緩み少女から解放された。
俺は、曲がったまま戻らないんじゃないかと思う首を元の位置まで向きなおして、手で首をさすりながら、何となく返事をした。
(ものすごい念の入れようだったけど今のは確認だったのかな…?)
店主は俺を見て一瞬何か考えたような感じだったが、少女に向かって淡々とした口調で言った。
「マヤ、それはちょっとお客様に失礼かも知れないよ?」
(いやいや、かもしれないじゃなく充分失礼だと思いますよ?というか、物凄く怖かったですが…(汗))
「あら?そうですの?お尋ねするのが礼儀だと書いてあったのですけど?」
(聞くのは礼儀なのかもだが、やりかたには問題があると思うぞ…)
「そうだね…とても礼儀正しかったと思うよ」
(アレを、肯定するんかい!?)
俺は、直接会話に加わる度胸などは無いので、二人のやりとりに心の中でツッコミをいれていた。
少女は、テクテクと出てきた方へ消えていった。
聞いていいのかと少し躊躇もするが、見た目は少女でも実は100歳超えてる祖母でしたなんていうアニメのようなオチがあっても困るので、とりあえず見た目年齢はこの際無視して、無難な言い方で質問してみようと考えた。
「あの方は?」
「マヤかい?あれは…えっとガイドの一人でね…」
「がいど?なんですかそれは?この店の職種か何かですか?
でも、あんな小さい子働かせてたら法律上問題があったりするんでは?」
「え?ああ、この店の職種でも店員でも無いよ?…見た目はあんな風でも、実は彼女は…
ちょっと人間とは違うというか…」
(うわ~でたぁ…人間離れした超人説、人では無い設定…?)
「はぁ、そうなんですか…えっ?」
俺は少し呆れながらも至って冷静に聞いていたつもりだったのだが、実は思わず立ちあがってしまうほどの驚きを体いっぱいで表現してしまっていた。
「・・・。」
(もうちょっと…何かなかったんだろうか…いきなりそれはないでしょ(汗))
俺は少し恥ずかしくなったのと、本当に冷静に考えると、人では無い者などあっさりとこんな場所に登場するはずもなく、ましてあそこまで自然に動けるロボットが作れるぐらいなら世の中もっと騒いでいるはすである。
(きっと少女をこんないかがわしい?店に置いている事を隠そうとしているに違いない…
そうでなければ、特別な存在だとかの方が本来なら隠して誤魔化すものだろう?落ちつけ俺!)
「まぁ、そういう事にしておきましょう」
何が、そういう事なんだか自分でもよくわからないが、別に俺は視察に来た警官でもないんだし、少女から助けを求められたわけでもないわけだし、あの子とこの人がどんな関係だろうと俺には関係ない事なのは確かなのだ。
(なんでもいいよな…とにかく変なのと関わらないのが一番なんだし…(汗))
店主は、俺がアレコレ考えているのとは裏腹に、何故かにっこり笑いながら話を切り出した。
「本題に戻すと言うか、本題に入らせてもらうね?」
(来たな霊感商法!俺は、大金なんか持ってないしローンの契約書には絶対サインなどしないぞっ!強面のお兄さんが出てきたら、叫びながら逃げればいいのだ!恥ずかしい事などあるもんか!よし!万全だ!何でも来い!)
俺は、非常口の確認作業のように数回繰り返し、念のため椅子から拘束具なんてのが出そうな場所が無いか気がつかれないように、椅子を手で触っていた。
「難しい説明やら、胡散臭い宣伝やらを聞くよりも、実際に使ってみて欲しいと言うのが正直な希望なんです。もっと掘り下げて言うと…」
「簡単に使って見ろと言われても、ソレ凄くお高そうですよね?俺、お金なんか持ってないですよ!」
俺は、優位に立ち勝利目前のゲームをしてるような気分になっていた。
(こういうのは、先手必勝だ、さて次はどう出て来るんだ?)
「うん?これもまだ試作段階の品物なので、売り物ではないんですよ。
だからモニターという形で参加してもらう事になりますが、機材等は無料でお渡しできるものです。幾つかの制約は聞いて頂かなければなりませんが…」
「えっ?無料!?それはある意味もっと胡散臭すぎだろ!!」
俺は、またしても大声を出してしまい、なお且つ物凄い本音を語ってしまっていた。
「携帯電話でも電化製品でも食品でもゲームでも、最新鋭といえ新製品や試作品などは、完全販売の前にモニターを募って無料配布されるものがあり、そういうのは割と普通の事だと思うのですが?」
「ああ…そう言われてみたら、そうだった…かも」
俺は、顔と体がカーッと熱くなった、きっと俺はいま顔が赤いに違いない。
それと同時に、さっきまで意気込んで張りつめていたものがプチっと切れた音が聞こえたような気さえしていた。
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