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Dream Quest 本編93

「でも、どうしてデッド消えないんです?デッドも自分の身体じゃないのかな?」
「…本体が寝るか起きるかしたら、こっちはもぬけの殻みたいな状態になるはずだけど、デッド君どう見てもスヤスヤ気持ちよさそうに寝てるよね?」
「ああ…ほんとだ…なんか何かと不思議な奴だな…」
「彼も色々と大変なのよ…」
「?平和そうな感じだけどなぁ…」
俺はサトコさんが一瞬デットの事を何か知っているような言い方をするんだなと感じたが敢えて何も聞かなかった。
サトコさんが自分の事をデッドに全部説明しないようにデッドにも何か特殊な都合があって、そして俺の知らない事があったとしても不思議ではないと思えたからだ。
「そういえば…さっき受信機返そうとした時、サトコさんアイツに何か耳打ちされてたようだけど、ひょっとして身体の事バレてたとか?」
「ん~まぁ本体がコレではないんじゃないかとは感づいてると思うけど、元がどんななのかは分からないと思う…あの時言われたのは…この歳にしては知り過ぎ!落ちつき過ぎ!度胸あり過ぎ!とかで…オマエ相当年齢サバ読んでるだろう?若い彼らには内緒なんだろう?って言われた(笑)」
「まぁ…ある意味正解ではあるな…(汗)」
「いい加減デッド君に本当の事いうべきなのかなって思ったりもするのよ…タツヤ君にもね…」
「えっ?俺?」
「うん…タツヤ君も…」
サトコさんはそう言うと少し思いつめたような表情で笑っていた。
(まだ何か言ってない事があると言う意味だろうか?俺にはコレと言って人にバレたら困るような秘密は無いが、わざわざ言う程の事でも無いと思うというだけで年齢すら教えた事もないんだし…というより…俺も二人の正確な年齢すら知らないし…(汗)当然趣味も好み何も知らなくて…知らない事の方が多いとも言えるが…普通そんなもんだろ?まぁ…サトコさんは真面目で律義そうだから気になるのかも知れないが…)
「俺はたまたま?サトコさんの事情を知ってるけど個人の事情なんて所詮は個人のモノだから俺が知ってようが知らなかろうが…どっちにしろ何か変わるわけでも俺が変えられるものでもないのだろうし…何かあっても中身は皆一人なんだから…俺はサトコさんだってデッドだって、その中身の本人と一緒にいるんだって思えてる気がする…そうやって一緒にいる事で知る必要があると思える事は、自然と言いたくなったり聞きたくなったりするんじゃないのかなって気がする…だから…聞かれてからでもいいんじゃないのかな?
サトコさんが、どうしても聞いてほしい!っていうのなら聞きますけど?(笑)」
「そうだね…どうもありがとう…無理やり聞かせる必要も無いんだしね…」
「またそう言う事を…(汗)一緒にいる日数やら時間だけならまだ僅かなのかもだけど…俺はなんかもうかなり長い事3人で旅してる気分ですよ?そうやってきた仲間?が自分の事を自分から話してくれるなら普通に嬉しいですけど…サトコさんは俺やデッドの話を無理やり聞かされてると感じるんですか?」
「まさか!一緒にいてくれるだけで有難い存在だよ…普段は…そんな事すら忘れてる程にね…」
「常に有難い有難い!って考えてたりしたら思う方も思われる方も窮屈過ぎてしんどいですって(笑)」
「確かにね」
「俺…今の話し…寝てるデッドに聞こえてても別にいいんじゃないか?って自分で勝手に決めて、それで話してましたよ…」
「私も本当に聞かれたくなかったら、タツヤ君に今その話はするなって言ってたと思う…人と人って不思議だよね…」
「人だけじゃないですよ…きっと…」
俺はそう言いながら座ろうとしない蒼の方を見ていた。
俺達はそんな話をしながらピクニックの続きでも楽しんでいる気分だった。
俺はほんの少しだけこの世界が見えてきたような気がしていた。
軍やら組織やらなどというゾッとするような話しもあるが、そんなことばかりでもない…
怖さも切なさも悔しさも嬉しさも楽しさも…自分なりに受け入れて何とかしようと思ったり考えたりしている…この世界でのそんな出来事が今は待ち遠しいとさえ感じている気がする。
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Dream Quest 本編92

3人が黙ってアーケインさんから離れて自然と集まって固まっていた。
「人が住んでるって知らないようですね…教えるんですか?(コソコソ)」
「聞かれてないし教えなくてもいいんじゃないかしら?(ボソボソ)」
「僕ってマトモじゃないって言われたのかな~?(ヒソヒソ)」
「デッド!間違っても僕住んでましたーとか言うなよ!(ブツブツ)」
「言うなら、とっくに言っちゃってると思うけどな~(ブチブチ)」(確かに…(汗))
「何故森の事を聞いたのかとか聞かれたらどうします?(ボソボソ)」
「危険以外の何も無い所に行きたいっていうのはやっぱり変かしらね?(コソコソ)」
「僕達が内部調査に行ってあげるよ~とかでいいんじゃないの~?(ヒソヒソ)」
「何もいないはずの所に…一般人が何を調査しに行くんだよ…?(汗)」
「おまえら何やってんだ?」
アーケインさんはキョトンとした顔で俺達を見ていた。
俺はアーケインさんが脳筋っぽく見えてても、やっぱり本物のエージェントだけあって頭の方も切れるというのを警戒した。だから下手な言い訳は通用しないと思った。
「俺が…ここに来る前に…ここの事を事前にサイトで調べていたら魔法使いがいる森があるというのを見たので…その…」
(だめだ…言葉が続かない…なんて言えばいいんだ…)
「ああ、その噂か…でもな~あそこの森は精神の嫌な部分に作用してくる何かヤバイものがあるらしいのでな、魔法使いなんてのは幻聴や幻覚だったんだろうって話しみたいだぞ?おまえらひょっとして魔法使いに会いに行こうとか思ってたんか?」
「まぁ…そうです」
「ま!別にいいんじゃねーか?大抵の奴は直ぐに引き返したくなるらしいし、人数がいたら一人でおかしくなって奥に行ったりはしねーだろうからな!魔法使いに会えるといいな!?はっはっは」
(うはぁ…そういう噂が本当にあったのか…とりあえず助かった…?(汗))
まぁ、こういう時こそサッと話題を変えてしまうのもいいものだ…サトコさんはアーケインさんが頭に疑問符を浮かべる前に素早く質問したように思った。
「およそでもいいからそこの座標とか分からないかしら?」
「今ここではわからんな…そもそもおまえさん達の使ってる座標と俺らの座標は全然違うものだろ?」
「あっ、そっか…ゼロ地点が違うんだものね…」
そう言うとサトコさんは手を口に当てて何か考えてるようだった。
この世界には、まだ世界標準とか世界共通とかいう場所も単位も存在しない。
正確には存在してないのかどうかはわからないのだが、少なくとも人間である俺達にとっては地図も座標もマトモに無い世界である事だけは確かだ…。
「俺も見た事は何度かあるから探すのにはさほど苦労はせんと思うがな?じゃあ、俺はそろそろ行かないとならんのだが…ま!これからもよろしく頼むぜ…ええっと…」
そう言うとアーケインさんは俺達を指さしながら言葉を詰まらせていた。
「名前聞いていいか?」
「サトコよ」「デッドだよ~」「タツヤです」「…。」「えっと彼は蒼です(汗)」
「オッケーじゃあまたな!」
そう言うとアーケインさんは片手をさっと小さく上げた後かき消すようにいなくなってしまった。
「ふぅ…やっと帰ってくれたって感じね」
サトコさんはそう言うと身体の力が抜けたようにその場に座り込んだ。
「でも…悪い人では無さそうだったし、俺は結構色々聞けて良かった気がするけど…」
そう言いながら、俺も何気なく腰を下ろした。
「タツヤー!なんで、そんなどさくさに紛れてサトコの隣に座るのさ~」
「え?(汗)別に特別な理由も都合もないぞ?デッドも向こう側に座ればいいだろ?」
「言われなくても座るよっ!」
そう言うとデッドはサトコさんに触れそうなほど近くに座りこんだ。
デッドはそのままサトコさんにもたれかかるような体勢になった後、ズルリと滑り落ちるようにサトコさんの膝に頭を付けていた。
(わ…わかりやすい上に意外と大胆な事ができるやつだったんだな…(汗))
「えっと…寝ちゃったみたいね…」
サトコさんはコレどうしよう?というような困惑した顔をしていた。
まぁ男を膝枕で寝かせてやるなんてのは、そうそう無い体験だとは思える。

Dream Quest 本編91

「あ!そういやぁおまえら…ナイトメアの完全体って知ってるか?」
「ナイトメアの完全体?」
「僕にはナイトメアってのが、そもそも何なのかわからないんだけど~?」
「おまえら風に言えば夢魔とか魔物とか呼ぶんだろうかな?それとも原生生物か?ああ、ほれ!あそこに飛んでる様な奴らだ」
そう言いながらアーケインさんは、この世界の生き物っぽいものを指さしていた。
「アレの完全体?あれを大きくグロテスクにしたような生き物かしら?」
「いや、ああいう奴らが変化するのか別物なのかまではよくわからんが、完全体というのは人型に近い存在になるらしい…まぁヒューマノイドみたいな存在というのが一番近いのかもな…」
そう言うとアーケインさんはチラっと蒼を見ていたが蒼はずっとムスっとして黙ったままだ。
「それが何かあるんですか?」
「いや、軍の基地内でそれらしいのを見たと言う話があるらしくてな…なんでもそんな場所にいるはずもない格好をした妖艶な美女だったそうだ…」
「軍の偉いさんがこっそり娼婦でも呼んだんじゃないの?」
「まぁそんなオチならいいんだがな(苦笑)」
「僕、それだかどうだかわからないけど人みたいなのなら見た事あるよ~」
「見たのか!?何処でだっ!?」
アーケインさんは身を乗り出してデッドに尋ねた。
デッドはアーケインさんに向かって指を1本づつ立てて話を始めた。
「ひとーつ…僕は人間もヒューマーメイドも何がどう違うのか全然区別ができませ~ん!
ふたーつ…僕はコンパスも機械も何も持ってないから位置や座標なんてわかりませ~ん!
みぃーつ…だから僕は見た以外の事には答えられませ~ん!わかってくれたかな~?」
(デッド…微妙にヒューマノイドが人魚になってるぞ…(汗))
「君の事はよ~く理解したぞ!それで?」
「なんか耳の尖がった薄い色の人達がいてさ~あれが有名なエルフ族とかいう人なのかなっとか思ったりしてね~それでね、その人達が消えたり現れたりする所があってね~特に何も見えないんだけどその辺りに出口か入り口でもあるのかな~って感じで前は良く観察してたんだよ~」
(消えたり現れたりするなら、出口か入り口では無くて出入口なんじゃないのか?(汗))
「ほぅ…伝説の種族の国か世界があるという噂は、そんなにまゆつばでも無いって事か…」
俺は以前にサトコさんが言ってた事を思い出していた。
俺達が何とかの世界だとか何とかの国だとか何とか界だとか呼んでる架空のような別の世界は、実はここの事かここにある世界なのかもしれないと言う話だった。
「でも、その人達がナイトメアなのか?全然違うモノって気がするけどな…」
「いや、そいつらの本体が別にあるなら話は多少違ってくるんだが、少なくともこの世界に身体がある生物ならば、それが本体だろうが仮の姿だろうが組成と構造はみんな似たようなものなわけで、ナイトメアってのは特定の種族や種類を指しているのではなく、この世界の生き物の総称ぐらいに考えてくれたいい!」
「紛らわしいから別の名前を考えようとか思わなかったのかしら…」
「おまえらがあそこに飛んでる様な奴を指さして、この世界の生き物だとか魔物だとかモンスターだとか、それぞれ別の名称で呼んでも、さほど間違いも混乱も起きないだろうが、組織というのは何かで統一しとかないと色々と問題があるものなのさ!」
「組織っては色々と大変なのね…ところでアーケインさん?座標が一定ではない深い森の事は何か知ってる?」
サトコさんは例の森の事をアーケインさんに尋ねていた。
「深い森?魔の森の事か?」
「そっちでの名称はわからないけど…わざわざ名前をつけて区別しなければならないほど特徴的な森って沢山あったかしら…?」
「まぁそう言うなよ…確認作業は大事な事だぜ!?ま!森の存在自体は知ってはいるが内部調査は手つかずで放置だな!マトモな生き物は住めないだろうって話だしな」
それを聞いて俺達は少し顔が引きつっていたのではないかと思う。

Dream Quest 本編90

「まぁ民間人に無理いじはできねーんだがな…そういやぁ、おまえさん達はここで何やってるんだ?本当にたんなる旅行やら冒険だけってわけじゃねーだろ?」
「こっちにも色々と事情があるので、今すぐに全部は話せないわ…でも私は自分を襲った人物を探してたというのはある…別に復讐だとか仕返しだとか考えてたわけではないのだけど、見つけて何者か分かって自分が襲われた理由とかも知る事が出来て…その後どうするつもりだったのか…見つけたからといって自分に何か出来たのか…今思えばそこまで深く考えていなかったようにも思う…出来る範囲で協力はするわ…私達に出来る事なんてたかが知れているのだし、聞けば自分達だけでどうにか出来そうには思えない相手のようだしね…でも、まだしばらくは色々と調べてみたいと思ってる…そこの組織が調べていたとかいう碑文みたいなものも幾つか見た事だしね」
「おまえさん、アレが読めるんか…?」
心なしかアーケインさんの顔が険しくなったような気がした。
訳の分からない組織も証を調べていたとなれば、アレが読めるサトコさんが、これからも狙われる可能性があるからだろうか…。
(サトコさんは自分の事もそうだけど、自分の会社が何を探してて何を企んでるのかも知りたいとかだったし、マヤちゃんの件などは全くわからないままだし…色々山積みなんだよな…碑文てのはさっきのやつか…アレも本当に何なんだろうな…)
「アレが何なのか知ってるの?」
「世界中にゴロゴロしている未来予知に基づいた予言文書の1つらしくて、その方面が好きな連中には色々と騒がれてる代物のようだが、モノが夢の中にあると言う事で似たようなモノを見たと言う文や作り話なども多くて現実には莫大な量となっててどれが本物なのか、そもそも本物があるのかどうかすら疑わしいものらしいが…アレが普通の予言文書と大きく違うのは、未来はこうなります!とかいうダイレクトな予知予言の類のものではなくて、未来はこうなるから証とやらを分断して回避したという感じで予言と言うより証探しの謎解きか説明文みたいになってる所が面白いとかいう連中もいるようだぜ?
ただアレ読む事が出来るのは証を持った人間だけという話だが…」
そう言いながらアーケインさんは全身を確認でもするようにゆっくりとサトコさんを見ていた。
「私は、それっぽいものなど何も持ってないわよ?」
サトコさんは両手を軽く広げて、どうぞ見てくださいと言わんばかりのポーズで軽く答えていた。
「ま!そうらしいな…」
アーケインさんはホッとしたような顔で薄らと笑っていた。
「最新鋭で最先端で最高級で高性能な?機器で全身を調べても何も無いのよ!ね、私は何も持って無かったでしょ」
サトコさんはニコニコしながら俺に向かってそう言ってきた。
「俺は、正直ちょっとがっかりですよ…」
「ひょっとしてサトコは伝説の勇者様候補だったの~?」
「今、最先端の科学が私は勇者じゃ無かったって証明してくれた所なのよ!(笑)」
「え~その機械壊れてるんじゃないの~?僕サトコが勇者の方がいいな~」
俺は何となく勇者とその仲間たちみたいな構図を思い描いていた…が…発想が貧弱過ぎてどうしようもなかったのは内緒である。
(サトコさんが勇者とかだったら、なんか桃太郎とその家来みたいな感じだよな(笑)蒼はやっぱ犬になるかな?俺は…キジかサル?どっちも地味に嫌だな…犬でも嫌だけど…ってか、なんでこんな貧相な想像になるんだよ(汗)でも…サトコさんがアレを読めるらしいのは確かなんだよな…証ってのは何なんだろうな…運命とか命とか魂とかだと何度も分断したりできないだろうしな~?)
「私は勇者ってガラではないし、たとえ証ってのを持ってたとしても勇者になるには色んなものが欠け過ぎてるからね…」
「僕はサトコが勇者じゃ無くても別にいいかな~僕にとっては運命の女神様みたいなものだし~」
デッドは明後日の空の方向を見ながら聞いてて恥ずかしくなるようなセリフをさりげなく言ったが微妙なニュアンスになっていた事に本人は気が付いていないようだ。
(運命の女神って…人の運命の糸とやらを容赦なくハサミでちょん切ってくれるとかいう怖くて有難くない神様じゃなかったか?(汗))

Dream Quest 本編89

「あ、それからコレいらないわ…こんなもの持ってたら余計な敵が増えそうで嫌だもの…」
そういってサトコさんはアーケインさんに無線機を返そうとした。
次の一瞬アーケインさんはサトコさんの腕を掴んで自分の方に引きよせて耳元で何かを言っているようだった。
サトコさんは少し顔色が変わっていた。
話が終わった時サトコさんは無線機を手に持ったまま俺達の方へ2、3歩いて来た。
「何言われたんですか?」
「サトコ!なにかされたの~?」
「なんでもないのよ」
そう言ってニッコリ笑うサトコさんの笑顔はこわばっていた。
アーケインさんは最初サトコさんを見てニヤニヤしていたが、急に真面目な顔になって俺達に向かって言った。
「実際、現実の方では夢ん中で何かやるとか夢ん中がどうにかなってるなんて話、信じねーで笑い飛ばしてるようなお偉いさんも多いのさ…少数精鋭なんて言っても実のところ、こっちに人を回す必要など無いって考えてる馬鹿な上司が多いってだけなのさ。
どんなに凄い内容の報告書を書いた所で、夢でも見たんだろ!真面目に仕事しろ!なんて言われちまう事もあるんだぜ…挙句には証拠を持って来いとかな…現実に証拠が残らないからこそ、ろくでも無い奴らが、この場所に目を付けて良からぬ事を企んでるって言うのにだ!
そしてこっちに来ている俺達は、このわけのわからん世界で何処をどう調べればいいのか途方に暮れちまってる…
あんたらを巻き込もうって気はねーんだ…現実で待機してる偉い学者さんにお伺いを立てるよりも実際にここにいるあんたらと話をする方が何倍も有益だし、ありがてーんだよ!それに個人的な事なんだが…俺はやつらに妹を殺されててな…奴らがなにをしようとしてるのか知りたいし、やろうとしてる事を阻止したいんだ…協力してくれなんて言わん…はっきり言う!俺を助けてくれ!頼む!」
そう言うとアーケインさんは45度の角度で俺達に頭を下げた。
「助けろとか言われても…ねぇ?」
「たいした事頼むわけじゃねーんだ。情報の提供と後はコッチの話を聞いて助言が欲しい。
俺達は設備や機器類は最先端の高性能品だが、コッチ世界の事なんざなんもわかっちゃいねーんだ!」
「それでも現実にある基地内には優秀な学者や専門家や研究家がそれなりに集められているでしょうし、コッチにも当然来てるんでしょ?軍関係者も多く来てなにかやってるらしし軍と協力していけばどうにでもなるんじゃない?分からないとか言ってるけど私達よりは、あなたの方が遥かにコッチの世界に詳しいんじゃないかと思えるけど?…右も左も分からないのは私達だって同じだし…」
「こっちに来てる研究者でも地形や生物の生態とか調べてる程度だし殆どの奴はコッチのデーターを元に推論やら計算やらばかりやってる連中ばかりで使いものにならねーんだよ…ま!俺らのコッチでの基地の表向きの名前は夢の生物生態研究所っていうんだがな(苦笑)俺も基地に帰ったら白衣に着替えて花摘みしてるフリとかやってるんだぜ?情けない話さ…軍の方は、どこも表向き…現実ではそんな事実は一切ないの一点張りでな…それはある意味本当の事で、ここで軍活動してやがるのは軍を私用に使える一部の馬鹿な偉いさんで、要は勝手にやってる事なのさ…だから本部は知らなくて当然といやぁ当然だし、幹部クラスの部下がここで勝手な事やってるぞ!と報告した所で、寝言は寝てる時だけにしろ!?と言う感じで聞く耳持たないんだぜ?こっちに来てない同僚からは寝てて給料貰えるなんざいい御身分だねとか、すっかり嫌われ者状態だし…
ここでは科学やら最先端で高性能な機器が無意味な物になる事も多い…とにかく俺はコッチで信用できる味方や理解者が一人でも多く欲しいんだ…」
「あなた…私達を何か大きく勘違いしているんじゃない?私達はレジスタンスなどの類でもなく個人の研究者でもなんでもない単なる旅行者よ?」
「僕は他所の国の悪党が何してるかとか気にならないし知りたいとも思わないけどな~」
「俺なんか来て数日のど素人ですよ?(なんかカッコ悪っ…(汗))」
アーケインさんの言いたい事はわかるような気はした。
でも俺は遊びでここに来たようなものだし、今はまだ何かあっても遊びの延長ぐらいの認識でしか無いと思う。
これがゲームのイベント程度のものなら何の疑いも迷いも無く、これからよろしくなんて握手でも交わしてるんだろうが、これはゲームではないし遊びでもないのだ。

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